解決事例
別れた夫の家 連帯債務者の私に督促状が届いた
- お名前
- A子さん
- 市区町村
- 熊本市南区
- 滞納状況
- 4か月
- 種別・築年数
- 一戸建て・築18年
- 金融機関
- 地元信用金庫
名義から外れましたが 連帯債務のままでした
A子さんは、10年ほど前に離婚して、現在は一人で大阪に住んでいます。
住んでいた自宅は、元夫であるKさんとの共有名義でした。
離婚して1年後、「(Kさんが)再婚するので私の名義を外してほしい」という内容の書類が、Kさんの弁護士から送られてきました。
A子さんは、元夫の思い通りにはしたくありませんでしたが、時間的・経済的余裕もなかったので、すぐにサインをして自宅を手放しました。
ところが、今になってA子さんのもとに督促状が届いたので確認したところ、Kさんは体調を崩し仕事も辞めてしまい、今は入院しているので住宅ローンを払えなくなったとのことでした。
Kさんと面談して家の売却依頼を受ける
A子さんは遠方に住んでいらっしゃいますので、相談は全て電話とメールでやり取りしました。
その後、Kさんの退院を待って、一緒に借入先の信用金庫を訪問し、自宅を売却することで一括返済する意向を支店長にお伝えしました。
信用金庫としては、返済が無い状態での売却活動となるため、2ヶ月を目安とした早期売却が希望でした。
相談後に提案した方針
・自宅はKさん一人しか住んでいないので不要。売却して返済する。
・連帯債務のA子さんに追及がいかないように、早急に担保以上で売却する。
・Kさんの残る借金を解決する為、売却資金の妥当性と透明性を確保して弁護士につなぐ。
Kさんの問題解決には 2つのサポートが必要
ご自宅は一般的なファミリータイプで市場性もあり、買取業者から申し込みがありました。
あとは、Kさんの生活が安定するように様々なサポートをして、スムーズに引越をすることです。
「生活のサポート」
Kさんの今後の生活再建について、生活保護及び障害年金受給が考えられます。
そこで、市町村の介護課や生活相談支援センターとの面談に当社も同席し、手続きを進めていただきました。また、引越先についても、市町村のサポートを受けることができましたので、無事に決まりました。
引越費用と弁護士費用については、売却代金から手残りがありましたので、なんとか充当することができました。
「借金のサポート」
Kさんには借金が残っており、破産して生活を立て直す必要があります。
破産費用については法テラスを利用することで何とかなりそうですが、破産時にはこれまでの経緯の明確な説明が求められます。
Kさんは、体調も万全ではありませんので、きちんと弁護士に経緯を説明しておく方が安心ですので、当社も面談に同席し処理をお願いしました。
担当者からの一言
Kさんは、体調が芳しくなく、精神的にも不安になっていらっしゃいました。そのうえ、住宅ローンやその他の借金も追い込まれていくばかりで、当初は相談ひとつにも時間を要していました。
しかし、生活再建に見通しがついてくると、少しずつ明るさが感じられるようになりました。
そして、この売却と前後して、生活保護と障害年金の受給も決定したことが、当社としても大きな安心となりました。
今後は、少しずつ体調を回復されるよう願うばかりです。
ポイント
離婚の際、住み続ける側が住宅ローンを払うという約束で自宅の名義を換えていた事例です。
ただ、名義変更の際に連帯債務を外すのは、結構ハードルが高いのが現状です。
離婚を考えている・離婚協議中である、このような段階でもどうぞご遠慮なくご相談ください。